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一枚絵で書いてみM@STER投稿SSです

2010年09月21日 01:31

お久し振りです。小六です。
一枚絵で書いてみM@STERに投稿させて頂いたSSです。

以下、SSとなります。



 どしゃぶりの雨だった。

 公園の、まるで秘密基地みたいなドームの中に私はいた
 ドームの裏には、色んなラクガキがいっぱい残されていた。
 油性マジックの花びら。私はそれをずーっと眺めていた。
 



          グロウアップ




 <1>


「ホント心配したんだからな」

 行くあてもないまま道路を歩いていると、響に会って、有無を言わさず部屋に連れて行かれた。
 私は貴音が淹れてくれた抹茶ミルクを飲みながら、彼女の言葉に頷く。

「仮にもアイドルならば、無謀なことはするものではありませんよ、美希」
「うん」

 貴音の淹れてくれた抹茶ミルクは甘くて温かかった。糊のとれたタオルを顔に埋めると、やさしい匂いがした。
 ずぶ濡れで冷えた身体に熱が戻ってくる。それだけで嬉しかった。

 二人が住んでいるというマンションは、駆け出しアイドルにしては少し広めの間取りだった。
 沖縄から単身で上京してきた響、狭苦しい部屋だと落ち着けないという貴音。二人の利害が一致してのルームシェアらしい。
 とりあえず着替えを取ってくるからということで、響は私の頭をぽんと叩いて部屋を出ていった。

 部屋から響が出ていくと、どこか落ち着かないくらいに静かになった。雨の音だけがざぁざぁと聞こえていた。
 貴音はいぬ美にエサをあげている。分かってたけど、貴音はあまり自分から何かを話すタイプじゃない。
 
「何も聞かないんだね」
「何かあったことくらい、見れば分かることですから」

 私に背を向けたまま、貴音は応えた。そんなにひどい顔してたんだ。パサパサになった髪をいじりながら、窓を見る。
 さっきと比べればだいぶマシになったけれど、窓の外からは未だに雨が降っていた。いつになったら止むんだろう。

 言っちゃえば楽になるのかな、と思った。
 だけど、そのモヤモヤは言葉にできるほど形になっていなくて、上手く説明できそうになかった。
 煮え切らない声を洩らすと、もうちょっと考えて話しなさいと、あのピリッと辛い声が頭の中に響いてまた泣きたくなる。

 なにもかもがごちゃごちゃで、ワケわかんない。

 解決する方法も、伝える方法も、何も思いつかない。
 仕方がないから窓の先を睨んだ。晴れになるわけでもないのに。

「何かを育てると、心が落ち着きます」

 貴音は私の隣を横切って、キッチンのカウンターに置いてある観葉植物に水を遣った。
 水の中に根を張ったそれは、ゆらゆらと眠たそうに揺れている。
 
「誰かに話せないのなら、何かに話したらいいでしょう」

 そういって笑う貴音は、何だか楽しそうな感じだった。





 <2>


「植物の育て方?」
「うん。雪歩なら何か知ってるかなーって」

 翌日。765プロ事務所。私といえば椅子に座って足をぶらつかせながら空き時間を潰していた。
 昼の事務所は、いつもより少しせわしない。高木社長から聞いたところによると、どうやらもうすぐ新人さんが入ってくるらしい。
 いつもはパソコンの前で仕事とは関係のないホームページを見ている小鳥も、今は電話の応対に忙しいようだった。
 どんな植物なのかをチラシの裏に描いて説明すると、雪歩はうーんと一つ考えてから、教えてくれた。

「その植物だったら、あまり日光にあてすぎちゃダメ、とかかな」

 ひとくくりに植物っていっても育て方は結構違うんだよ、と雪歩は簡単な注意事項みたいなものを書き足す。
 夏はあまり屋外に出さないで、寒いのが苦手だから冬場は15度に保ったところで、とかなんとか。
 なんとなく分かってたけど、とてつもなくめんどくさい。そんな気持ちが顔に出ていたのか、雪歩は私の顔を見て笑った。

「そのうち慣れてくるよ」
「そう思うことにするの」

 流石に植物の育て方について何も知らない私には、言葉を言葉として聞き取るのがやっとだった。
 小さくため息をつくと、『覚えるものじゃないから、大切にしてれば自然と分かってくるよ』と雪歩は続けた。
 とりあえず部屋に戻ったら花瓶の場所を変えてあげよう。そう思っていると、雪歩が不思議そうな顔をしてこちらを見ていた。

「そういえば、いつもと感じ違うね」
「ちょっとイメチェンってやつなの」

 というよりも、響の服を借りてきただけなんだけどね。

 軽く言ってしまえばホームステイ、いわゆる家出である。私は着心地の慣れない服で自慢げに笑ってみせた。
 なんというか、自分の家にはあまり戻りたくなかった。かといって事務所に泊まり込むっていうのは流石にないし。
 だから、ちょっと響と貴音の部屋にお邪魔することにしたの。
 ……なーんて、言えるはずない。
 
 ホントのことをごくりと飲み込んで、あらかじめ用意していた言葉を返す。そうでもしないと色々と面倒になるからだ。
 教えちゃったら最後、雪歩が卒倒して、亜美真美が騒ぎ出して、あっという間に律子のお説教コースまっしぐらである。
 まぁ家族にもプロデューサーにもちゃんと伝えてあるし、貴音の口添えもあるから、世間的にはまず大丈夫なんだけど。

 事務所の向こうで電話のコール音が鳴る。

 続く声を聞いて、私は苦い息を吐いた。律子の声だ。
 その声を聞くと、事務所につくまで何度もシミュレートされた台詞が否が応でも再生される。
 頭の中の光景が鮮やかに再生されすぎて、うんざりしてしまう。私は椅子から立ち上がった。

「……とりあえず、仕事行くことにするの」
「うん。いってらっしゃい」

 雪歩の屈託のない笑顔を背に、私はのろのろと仕事先のビルに向かった。
 大好きな人に嘘をつくって、こんなに気分の悪いものだったんだ。私は大きく肩を落とした。


    ※ ※ ※ 


「それで、疲れて寝ちゃったわけか」
「あはは。人気者は大変なの」
「美希は売れっ子だから仕方ないなー……ってそんなわけあるかー!」

 夕食の置かれたテーブルを前に、まるでコントのように響は叫んでいた。前から思ってたけど、響ってツッコミ上手。
 そういえば今日の仕事もバラエティ番組だったような気がする。私はいつものジャケット撮影の仕事だったけど。 
 ちなみに今日の夕食はおにぎり豪華九種盛りである。コンビニのおにぎりって素晴らしい。おにぎり好きにはたまらないの。
 まぁ手作りのヤツが一番おいしいんだけど。私は大皿にのせたおにぎりを一つ手に取った。
 
「まぁまぁ、これでも食べて元気出すの」
「おにぎりも悪くないですよ、響」
「こういう使い捨て社会で生きてるからこそ手作りの料理がだな……」

 そこまで言って、響のお腹がぐるると鳴った。

「……美希。おにぎりの具、何?」
「えっとねー。梅でしょ、昆布でしょ、高菜、ツナマヨ、あとラー油。あ、明太子はミキが食べるから」
「…じゃあ梅で」

 苦い顔のまま、響は私が差し出した梅おにぎりを手にとった。プロが作ったおにぎりなんだから、マズイわけがない。
 響はおにぎりをガツガツと口に放り込み、お茶を飲み干した。そんな食べ方じゃおにぎりに失礼なの。
 そう思っていると、響にじろりと睨みつけられた。うう、そんな顔しないでほしいの。
 もごもごと反応に困っている私を見て、響はおもむろに立ち上がり、キッチンに向かう。

「美希、ちょっとこっち」

 換気扇のスイッチが入り、重苦しいモーター音が聞こえてきた。
 顔からいやーな汗が流れる。マズイ。これは非常にマズイの。もちろんおにぎりじゃなくて、この雰囲気が。
 冷たいお茶の入ったコップとキッチンの間で、視線を何度も行き交いさせる。とぼけるべきか、謝るべきか。
 ううう、と情けない声を洩らしていると、隣にいた貴音が私の方を見て微笑んだ。

「行けばいいと思いますよ」
「だって」
「味噌汁、ツナサラダ、餃子、あとは炊き立てのご飯」

 私は言葉を失った。だってそれは、本当ならこのテーブルの上にあるはずの料理だったから。

「美希の餃子もいつか食べてみたいものですね」
「どうして分かったの?」
「そりゃ、玄関開けたらニンニクの匂いがすごかったからな」
 
 全てお見通しだと言わんばかりに、けらけらと二人は笑っていた。
 ……おそるべし、一人暮らし。
 そんな二人の様子がなんだろうな、すごく羨ましかった。むっと膨れていると、カウンター越しに響が話しかけてきた。
 
「ほら、教えてやるから」
「いいよ別に」
「ああ見えて響は料理上手なんですよ」
「『ああ見えて』は余計だぞ、貴音」

 売り言葉に買い言葉というか。だけど二人とも全然嫌そうな顔じゃなかった。それはきっとお互いの距離感を知ってるからなんだ。
 その空気はひどく心地よくて、少し羨ましかった。楽しそうに笑う貴音に軽く肩を叩かれる。
 いってらっしゃいの合図なのは十分に分かっていた。だけど何か素直に受け入れたくない自分がいて、上手く踏み出せない。
 たかが料理を少し教えてもらうことに何ためらってるんだろうって。こんなんだからあの時も逃げ出してしまったんだ。
 私は大きなため息をひとつ吐いて、椅子から立ち上がった。
 
「みそ汁の作り方、教えて欲しいの」
「任せとけ」

 自分だけで作ったわけじゃないけれど、やっぱりきちんとしたみそ汁は美味しかった。
 洗い物を済ませて二人のいるリビングに戻る途中、カウンターに置いてあった観葉植物に水をやった。

 たかがみそ汁の作り方一つで何が変わるってわけじゃないけれど、
 たかが植物の育て方一つでモヤモヤがすっきりする訳ないけれど、
 自分にできることが一つ増えるだけで、強くなれる気がしたんだ。




 <3>


 最近変な夢を見る。
 夢のくせして、起きてからも寝ていたときの感覚がずっと抜けない夢だ。
 ここにいるはずの私がそこにいない。どうしてどうしてと、親しい人達の声が遠くで聞こえる。
 そんなことミキに訊かれても分からないよ。そう泣き叫んで息を吸うと、目が覚める。

 本当に、気分が悪い。
 



「相変わらず眠そうな顔してるね、美希」

 午前中の営業が終わったので、昼食を食べて少しうとうとしていた頃だった。
 聞き慣れた声だなぁと思ってまぶたを起こすと、隣に春香が座っていて、サンドイッチをほおばっていた。

「最近やることがいっぱいあって大変なの」
「あんまり無理しちゃダメだよ?」

 そう言って春香は私の頭を軽く撫でた。ぽんぽんと、子供をあやすみたいな感じで。
 ホント、みんなしてミキを子供扱いするんだから。私は春香の手を払いのけた。
 それでも春香は「ああ、ごめんごめん」と嬉しそうな顔で懲りずに私の頭に手を伸ばす。

「そういえばさ」 春香は私の髪を指で遊びながら尋ねる。「律子さんとはもう仲直りしたの?」
「まだだけど」 私は煮え切らない返事で春香に応えた。
「律子さん、心配してるよ」
「それくらい分かってるの。分かってる」

 半ば強引に会話を切って、紙パックのジュースを飲んだ。
 面と向かって話すこともできないのに、仲直りなんてできるわけがない。
 今律子と話したとしても、今のミキのままだと、きっとまた泣いて駄々をこねることしかできないから。

 どうして先に行っちゃうの? どうしてミキを選んでくれなかったの?
 そんな感じで、『どうして』という言葉だけが頭に浮かんで、他の言葉が浮かばない。
  
 律子は聞いてくれるんだろう。だけど、律子の気持ちを変えることなんて、ミキにはできない。
 だって律子は、もう決めちゃったんだから。律子はきっと成功する。だって律子なんだから。
 色んな思いがぐねぐねと心の中でいがみ合って、やっていられない。私は天井のパネルを見上げてストローをくわえる。

 たぶん、私が変わらなくちゃいけないんだ。
 だけど、それは想像できないくらいに遠くて難しく思えてしまう。

「私も一緒だよ」

 春香はサンドイッチの包装をくしゃくしゃと丸めてコンビニ袋の中に入れた。
 一口ちょーだい、とジュースをねだられる。春香は私から受け取ったジュースを飲んで、ため息をつく。

「友達がずっと先へ進んでるのに、何もできない自分がイヤになる」

 だけどね、と春香は続けた。

「そうだったとしても、前に進んでいきたいって思うんだ」

 お礼と一緒にジュースを返される。春香はスカートについたパンくずを払い、携帯を上着のポケットにしまった。
 これから次の仕事らしい。新しいプロデューサーが入ってきてから、少しずつだけど春香の仕事が増えているような気がする。
 ドアから現れたスタッフに笑顔で挨拶を交わす春香を見て、私もあわてて頭を下げる。

「じゃあ、そろそろ行くね」
「うん。いってらっしゃい」

 楽屋のドアに手をかけていた春香は、思い出したようにこちらを振り向いた。
 忘れ物でもしたのだろうかと思って春香の方を見ると、春香はやたら楽しそうな顔をしている。

「美希がおにぎり以外のおかずを作ってくるなんて、珍しいね」

 なんか料理で聞きたいことがあったら、春香さんに任せなさい、と茶化した感じの言葉を残して、楽屋から去っていった。
 あの意地の悪そうな笑顔といったらない。『何を考えてるのかくらい、とっくにお見通しだよ』と言わんばかりの顔。
 タッパーに詰めてあった焦げ臭い玉子焼きを頬張る。こうなったら絶対、春香顔負けのお弁当、作ってやるんだから。
 悔しいけど、背に腹は代えられない。ざりざりと食感の悪い玉子焼きを口にしたまま、私は携帯を開く。

 楽屋に置いてあった観葉植物は、ガラス越しの陽光を受けて、眠そうに揺れていた。


    ※ ※ ※ 


 今日の夕食は和食三昧だった。ご飯に豚汁、焼き魚に青菜の酢味噌和え。
 何が不思議かって、あんな短時間でミキの5倍くらい手早く料理ができるってことなのだ。

「慣れだよ、慣れ。要は自分達の仕事みたいなもんさ」

 秋刀魚がすごく美味しいと私と貴音が褒めたからか、それはもう自慢げに響は今日の料理を語っていた。
 上京してすぐの頃は、スーパーでスパムが売ってなくて驚いたとか、フライパン焦がしたりレンジで玉子爆発させたもんさ、とか云々。
 ちらりと貴音の方を見ると、貴音も響の会話に合わせて昔の失敗話を楽しそうに笑っていた。

「玉子が爆発したときの貴音の様子っていったらホント最高だったな」
「開口一番にスパムがなかったら生きていけないと泣いていたのはどなたでしょうか」
「なんだよ。スパムのないチャーハンなんて食えたもんじゃないぞ」
「響とはもう一度チャーハンとは何たるかについて話し合わなければいけませんね」

 そんな会話を笑って聞き流しながら、私達は夕食を食べた。ちょっと小馬鹿にしながら、それでもすごいなぁって素直に思う。
 だけど、二人に囲まれていると、自分は何もできなくて、何か二人が遠い人間になっているような気がして、少し胸が苦しくなった。

 響も、貴音も、雪歩も、春香も、みんなみんな自分の足でちゃんと進んでいるのに。
 自分だけどこに進めばいいか分からなくて、みんなの優しさに甘えることしかできなくて。

 ふと、自分だけが置いてけぼりにされているような感じがした。
 いつか誰にも相手にしてもらえない時がくるぞ、と心の奥がひどく軋んだ。
 この感じが「さみしい」って気持ちなんだなと理解したとき、頬にするりと何かが流れ落ちた。
 
「どうしたのですか、美希」 貴音の優しい声が聞こえる。




 あ、ダメだ。




 頬に流れるそれが涙だって分かったときにはもう遅かった。
 涙を止めなくちゃと手の甲でいくら目尻を拭っても、溢れ出す涙を抑えきれなかった。
 
「ど、どうしたんだよ? 魚の骨でも喉にひっかかったのか?」
「ちがう、ちがうの」

 別に何が苦しいってわけでもない。ただ、気付いたら涙が止まらなくなっていたってだけで。
 静かに積もっていた砂のような思い出が、自分の気持ちの揺らぎが、あまりにも自然すぎて分からなかったのだ。
 それはまるで、鉢植えに遣った水が、やわらかい土を通って底の穴から流れ出ていくような。

 涙の止まらない私をなだめようとする二人の声が、どこか遠くから聞こえているような感じがする。

 律子がプロデューサーとしてユニットをプロデュースすると言いだしたあの日。
 どうして自分じゃないのって叫んで、何が気に入らなかったのって駄々をこねた雨の日。
 律子は何も私に言うこともなく、私に背を向けて去っていった。

 どうして? ううん、違う。
 そんな理由、初めから分かってたんだ。
 

「ねぇ、誰か教えてよ」

 私はしゃくり上げながら誰に尋ねるわけでもなく尋ねた。


「律子にとって、ミキはいらない子だったの?」



 それから1時間くらいずっと泣き続けていたと思う。
 二人は私のよく分からない言葉にひたすら相槌を打ってくれて、それが優しすぎて、嬉しかった。
 ようやく気持ちも落ち着いてきて、洗面所で顔を洗って帰ってくると、さっきと同じところで二人が待っていた。

「落ち着きましたか?」
「うん。大丈夫なの」
「ホントびっくりしたんだからな」
「うん。ごめんね」

 戻ってきた私に貴音がくれた抹茶ミルクは、前に飲んだときよりも少し苦かった。
 響がぽんぽんと座布団を叩く。ここに座れってことなんだろう。私は言われるがままそこに座った。

「少し、話をしましょうか」
「何の話?」
「なんであの雨の中、自分が美希を見つけられたかってことだよ」




 <4>




「律子には負けられないの」 

 そう律子に宣言した美希の姿は、律子が今まで知っていた美希ではなかった。
 ビジュアル、声、仕草、なによりその瞳の力が、彼女がトップアイドルであることを悠然と語っている。
 その風格は自分の手に負えるものではないと、律子は感じた。

「ちゃんとミキを見て」

 手のかかる子供だと思っていた美希はそこにはいなかった。自然と律子の顔が引き締まる。
 自信に満ちた瞳に射られる度、彼女を我が元に置けなかった力不足とポテンシャルの差を見せつけられるような錯覚を律子は覚えた。
 ここが現実ではないことは知っていても、その瞳に光るものを、律子は何度となく美希に見出していた。

「よく吠える犬は嫌いよ」
「犬じゃない。ミキだよ」

 美希はその獣のような瞳で律子に喰いかかった。律子も臆することなく美希に対峙する。
 これが夢でよかったと、律子は思った。おそらく近いうちに、きっと現実の美希も目の前の彼女と同じようになる予感がしたから。
 夢なら早く醒めてほしいと、美希は思った。現実では持て余してしまうような力を、大好きな律子に向けなければならないのかと。
 
「ねぇ、早くステージに行こうよ。ミキの実力、見せてあげる」

 そうでもしないと自分を見てもらえないという自らの立ち位置が悔しかった。暴走する心を止められない自分がもどかしかった。
 そんな美希を制御できない自分が悔しいと律子は感じた。もし可能ならば、現実では彼女を制御できる力をつけたいと律子は願った。

「いいわ、意地でもアンタをこっち側に引き戻してやるんだから」

 それは妙に、リアリティを帯びすぎた夢だった。





「ま、この話は自分が見た夢じゃないけどな」

 響はいびきをし始めたイヌ美を撫でながら、夢の話をした。
 一番初めに思ったのは、どうして二人がそれを知っているのかということだった。
 夢を見た時期も、その夢の内容も、二人が話している夢の話とほとんど一致しているってどういうことだろう。
 自分の見た夢を他の人が知っているだなんて、そうそう聞いたことがない。私は驚きで言葉を失ってしまう。

「どういうことなの。なんで知ってるの?」
「律子に教えてもらったからですよ、美希」

 貴音がいうに、律子も私と同じなのだそうだ。
 まっすぐに突き進む私の姿を見て、あの夢のように私が事務所の敵として現れるのを律子は幻視してしまったのだそうだ。

 『あの時に見せたアイツの目は、あの夢の時と同じような目をしてたから』
 『今の私には、アイツを説得できる自信も実力もないのよ』
 『だから、お願い。私の代わりに、美希を慰めてあげて』
 
 いつもの自信にあふれた律子が言うようなセリフじゃないって、思った。
 だって、律子はいつだって美希よりもまっすぐ自分の道を進んでいると思っていたから。
 律子がそんなに自信なさげに頼みごとをする姿なんて、想像できなかった。

 マグカップを両手に持ったまま呆然としている私に、二人は笑いかけた。

「まったく、素直じゃないよな、ホント」
「明日の予定は午前中から仕事だそうですよ、美希」

 素直じゃないのはお互い様だ。きっと二人とも私と同じ夢を見てるんだから。
 だけど流石にそれを言うのは悪い気がしたので、赤くなった目尻のまま、私は二人にニシシと笑って見せた。

「ありがと」
「おう!自分も明日早いから、先に寝るぞ」
「私は自室で本を読んでおりますので、何かありましたら」

 そう言って二人は変に広いリビングから去っていった。
 扉が閉まる音を背中で聞いた後、私は大きく深呼吸して、目いっぱい自分の頬を両手で叩く。
 一人きりになったリビングには、時計の音とイヌ美の呑気な寝息だけが聞こえていた。

「みーんな、バカなの。嘘つきで、意地っ張り屋さんばっかりなの」

 時計を見ると、夜の1時を過ぎていた。こんな時間から寝れば、どうやっても朝には起きられない。
 何だか妙に気分がよくて、どうせなら、朝が来るまで何かしてやろうって思った。


    ※ ※ ※ 


「フライパンにまず油を引いて、よく熱すること」

 コンロのスイッチを入れ、サラダ油を引く。大さじ2杯、丁寧に量をはかる。
 熱くなるのを待つのがじれったくて強火にしていたら、油がはねてひどい思いをした。
 ジャージのポケットに入れていた携帯を開いてメールを見ると、案の定春香のメールには玉子焼きの作り方が書いてあった。

「玉子2つと、牛乳少し、あと適当に調味料……って適当って何?」

 とりあえず冷蔵庫から玉子と牛乳を取り出して、塩と砂糖で味付けをすることにした。
 近くにあったボウルに玉子と牛乳を入れて、かき混ぜる。少し牛乳を入れすぎた気がするが気にしない。
 それを油がはぜる玉子焼き器に注ぎ込む。春香いわく、ここからが腕の見せ所らしい。

 ぷくぷくと焼けて膨らむ玉子の液体を菜箸でつついては、ひっくり返し、残りを入れては、またつついての繰り返し。
 春香がこのメールを送ってくれたのは午後の10時過ぎだった。きっと家に帰る電車の途中で打っていたんじゃないかな。
 春香は料理が得意なはずなのに、あんまりお弁当を作ってこない。

 『家出るのがめちゃくちゃ早いからね、朝起きたらすぐに着替えて電車にダッシュだよ』

 そう苦笑いしながら話していたのを思い出す。だけど、そんな素振りなんて全然見せないから忘れてしまっていた。
 よいしょ、と軽く声を出して最後の卵液をひっくり返す。色目は、まぁ、食べれる位の焼き色。
 まな板に移して一切れ味見をする。そこで大切なものを入れ忘れていることに気がついた。

「これ、全然味がしないの……」

 塩も砂糖も入ってない玉子焼きって、こんなに味気ないんだ。もごもごと愚痴を吐き、ごくりと飲み込む。
 仕方がないのでとりあえず直接上に塩と砂糖を振ることにした。たぶんこれなら食べられる、はずなの。

「大丈夫なの!」

 カウンターに置かれてある観葉植物にそう語りかけると、観葉植物はゆらゆらと頷いているような気がした。
 植物が人間の言葉を理解するとは到底思えないけど、応援してくれてるのかな、と思うと少し元気になる。
 気持ちは分かってくれてるんじゃないかなって。言葉じゃなくても心は伝わってるんじゃないかなって。
 逆に言葉みたいなカチコチしたものがない分、すごくその仕草が気持ちを伝えている、みたいな。
 雪歩が言ってた言葉が、何となく分かるような気がした。

 私は切り分けた玉子焼きをタッパーの中に入れ、次のおかずにとりかかった。
 お弁当のおかずといえば、タコさんとカニさんのウインナーである。私は冷蔵庫の中からウインナーを取り出した。

「……」

 現在、深夜2時ちょっと前。
 困ったことに、私はタコさんもカニさんもどうやって作るのか全く分からないということに気付く。
 起きてるかなと思って響の部屋を覗いてみると、やっぱり響の部屋は暗くなっていた。

「タコさんウインナー…」
「何か困ったことでもあったのですか?」

 響の部屋の前でがっくりうなだれていると、貴音の声がした。
 
「貴音!タコさんとカニさんの作り方教えて欲しいの!」
「カニは分かりませんが、タコは教えられますよ」

 貴音をキッチンに引きつれて、タコさんの作り方を教えてもらう。知ってしまえば意外と簡単だった。
 私がウインナーの下準備を整えると、「ではそろそろ」と貴音は卵が入ってあったボウルをシンクに置いた。

「ねぇ貴音」
「まだ何か?」
「どうして響と住もうと思ったの?」

 私の問い掛けに、貴音は少し考え込んでから応えた。

「私が月を愛で、響が動物を愛でるのと同じ理由ですよ」

 貴音はぼんやりと窓の先を眺めた。一体何があるのだろうと思って、私もカウンターから窓の外を眺める。
 カウンター越しに見る夜空には、月はなかったけれど、細々と星が瞬いていた。
 キッチン以外の照明は全部落とされていて、洩れる照明の影でイヌ美の呼吸が聞こえた。

「さみしいから?」
「それとよく似たようなものです」
「それなら美希みたいにもっと友達呼んでくればいいと思うの」
「ただ多いというだけでは、充たされぬ感情なのですよ。美希」
「ふぅん」
 
 私の煮え切らない返事に優しく笑い返して、貴音はキッチンから去っていった。
 それからしばらく夜空を眺めてみたけれど、やっぱり月がないから貴音の言いたいことはよく分からなかった。
 だけど、一人で生きるってものすごくしんどくて、それを忘れるために二人でいるんじゃないかなって。そんなことを思った。
 時計を見ると3時を過ぎていて、自然とあくびが出てしまう時間だった。
 ふあああ、と顎が外れそうなくらいに大きなあくびを一つして、背伸びをする。

「なにはともあれラストスパートなの!」

 私はティーカップにコーヒーを淹れて、ぐびりと飲み干す。
 適当に作ったインスタントコーヒーは、目が覚めるほど不味かった。



 
 <5>


「おはようございます。響」
「おはよ、貴音」

 未だ眠り醒めやらずといった感じで、貴音はリビングから姿を現した


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「美希は、もう行ってしまったのでしょうか」
「テーブルに置き書きがあったから、多分そうだと思うぞ」
「そうですか」

 そう言って貴音はテーブルに置いてあった置き書きを読み始める。
 貴音が来る前から点いてあったテレビからは、今流行のエンタメ情報が流れていた。
 アナウンサーの声をラジオ代わりにしながら、響は火をかけた鍋の様子を確認する。

「お弁当ついでにみそ汁も作ったんだってさ」
「それは楽しみですね」
「ちょっと味が薄いけどな」

 コンロの隅についた焦げっぽい玉子焼きの跡を拭きながら、響は嬉しそうに笑った。
 美希の残した置き書きを読み終わった貴音は、カウンターに置いてある観葉植物を指差した。

「それと同じものを、今度事務所で育てたいそうですよ」
「コイツの良さが分かるとは、美希もなかなかじゃないか」

 日本じゃ結構珍しい品種だからな。そう言って、響は携帯を取り出した。


    ※ ※ ※ 


 道路に反射する朝日がやたらまぶしい。こんなに早く事務所に来るなんて久し振りだ。
 徹夜明けでぼんやりとした頭のまま、私は事務所の階段を上がっていった。
 事務所のドアを開いて出勤表を確認すると、案の定律子は既に事務所にいることが分かった。
 自分の札をボードにかけ、一つ深呼吸してから律子のいる部屋に入る。

「美希」

 扉から現れたのが意外な人物だったのか、ディスプレイから顔を上げた律子の声は少し裏返っていた。
 律子と目が逢う。瞬間、心臓がばくばくと音を立て始める。私はもう一度深呼吸した。
 いつもより少し静かな朝の事務所。鞄に入れたお弁当がまだ温かい。徹夜なんて、もう二度としないの。
 そう心の中で愚痴を吐き、大丈夫、大丈夫と言い聞かせて、私はいつも通りの笑顔で挨拶した。

「おはようなの。律子、さん」

 あの花が、きっと咲いてくれればいいな。






 <了>


コメント

  1. ガルシアP | URL | MhlNZB0o

    読了。

    美希の瑞々しい感性と小さな憂いが、
    風景描写と重なって沁みるお話でした。
    キャラクターの立ち位置に薄い違和感を抱きつつ、
    中盤で、ああそういう事かと理解して、
    プロデューサーのいない世界の美希の想いに胸打たれました。
    頭から最後まで、響と貴音が大切な役割を演じていて、素敵でした。

  2. EYEP | URL | MckU4m1g

    読みましたー

    春香さんの「私も一緒だよ」という言葉に、とても感動しました。
    きっと、みんな一緒なんだろうな、と思います。
    誰かに何かをしてあげたいけど、出来ていない無力感。
    でも、その想いがきっと誰かを助けてる・・・と、いいなぁ。

  3. 微熱体温 | URL | -

    なんつーか、その

    小六さんの作品と言うのは「書き出し」の時点で明確に小六さんだ、と
    わかるくらいに先鋭的なんですが、今回のわずか四行の中に込められた
    風景と心情の描写はとても鮮烈。虚無感や絶望感、そんなネガティブな
    思いがあの僅かな描写の中にしっかりと詰め込まれている。

    僕ぁ当然住んだことはないですが、何となく「女子寮」と言う単語が、
    頭から離れませんw

  4. どんがら | URL | -

    「私が月を愛で、響が動物を愛でるのと同じ理由ですよ」

    のセリフがツボったです。

    PSP版やってなくて、貴音を全然知らない私が想像する、彼女のいいそうなセリフに合致したんだと思います。
    単純に聞くと意味がわからないが、分かる人にはわかり、心に残る言葉。そゆの、貴音いいそう。

    正直、全般暗いイメージなので、鬱々と読んでたのですが、上の一言でなんか浄化されました。

    例えるなら、雨上がりの午後三時な読後感です!(意味不

    素敵なSSでしたー

  5. 小六 | URL | -

    コメントありがとうございます!

    コメントありがとうございます!小六です!
    気付けば一枚絵企画、遅刻しながらも全ての回に参加させて頂きました。
    ここまでこれたのも一重に読者の皆様がいたから。拍手やコメントこれすなわちパワー!
    という訳で感謝の土下座を決め込みつつ、コメント返信させて頂きます!


    ≫ ガルシアP様

    >美希の瑞々しい感性と小さな憂いが、 風景描写と重なって沁みるお話でした。
    >キャラクターの立ち位置に薄い違和感を抱きつつ、中盤で、ああそういう事かと理解して、
    >プロデューサーのいない世界の美希の想いに胸打たれました。
    >頭から最後まで、響と貴音が大切な役割を演じていて、素敵でした。

     今回のSSは、いつもの僕の書き口といいますか、等身大の生活を丁寧に描写してみようと思って書いたSSでした。
     玉子焼きであったり、ちょっとした憂いであったり。今回のイラストを見た時、こういう方向性でいこうとすぐに決まりましたね。
     大して事件もないし、いつも通り流れていく日常にあるちょっとした些事。
     その中で大したことも起きないけれど、ちょっと悩んで、考えて、自覚できないくらいにゆっくりとした成長。
     そんなものを、書いてみました。

     ストーリーのおおまかな枠は、
     美希さんを出してみよう→なんで美希さんが二人の部屋にいるんだろう→たぶん家出でもしたんだろう
     →そういえば律子さんは2だとPになってたなぁ→美希さんは美希さんで961時代があったなぁ
     →律子さんだったら美希さんの魅力に気付かないはずがない→逆に、魅力がありすぎて誘えなかったんじゃないか?
     という公式をガン無視したお話を組んでみました。少しストーリーが歪になってしまいましたが、個人的にはお気に入りの一作です。

     961組は本当に大好きで、貴音さんと響さんが美希さんの面倒を見ている、みたいな、そんな関係性が好きです。
     自分達の能力だけを武器に、独りで頂きへ登り続けうる三人です。強くて、寂しくて、孤独さを知っている人間だと思うんです。
     だからこそ美希さんは二人へ信頼を置いているし、二人も美希さんを温かく受け入れてくれてるんじゃないかなーと。
     そんな妄想をしておりますが、いつものことでしたw


    ≫ EYEP様

    >春香さんの「私も一緒だよ」という言葉に、とても感動しました。
    >きっと、みんな一緒なんだろうな、と思います。

     春香さんを入れるとそこだけ妙に気合いが入ってしまうのは仕様です。お許し下さいw
     今回のメインは美希・貴音・響でしたが、美希視点でのお話を書こうと考えていたため、765プロのアイドルもお話に組み込みました。

     美希さんと律子さんのお話なんだから、律子さんもっと出せよ!!と律子スキーの方にはお叱りを受けるのかもしれませんが、
     この二人と適度に距離をもった人間で、なおかつあまり物語を刺激しないで展開させられる人物は誰だろうと考えた結果、
     春香さんと雪歩さんに登場して頂きました。なんだかんだで美希さんには優しい二人です。

     基本的に登場人物が決まったら、後は適当に動いて頂くわけなのですが、さすが春香さんですね!!
     成長はゆっくりかもしれないけれど、しっかりと前を向いて歩いていける春香さんだからこそ、説得力がある言葉かもしれません。
     なんて、考えて幸せになりました。ありがとうございます。 

    >誰かに何かをしてあげたいけど、出来ていない無力感。
    >でも、その想いがきっと誰かを助けてる・・・と、いいなぁ。

     こういう感覚って、その人が大好きだからこそ感じるもどかしさの一つだと考えています。
     僕のお話の中のアイドルは総じて不器用で素直じゃない子達ばっかりですけれど、
     不器用ながらも自分なりに模索して、ゆっくり寄り道しながら成長してほしいですね。


    ≫ 微熱体温様

    >なんつーか、その
    >小六さんの作品と言うのは「書き出し」の時点で明確に小六さんだ、と
    >わかるくらいに先鋭的なんですが、今回のわずか四行の中に込められた
    >風景と心情の描写はとても鮮烈。虚無感や絶望感、そんなネガティブな
    >思いがあの僅かな描写の中にしっかりと詰め込まれている。

     書き出しの部分とタイトルはものすごく考えて書くタイプの人間なので、そう評して頂けるのはとても嬉しいです。
     書き出しは読み手の方を自分の世界に御招待する一番初めの部分なので、可能な限り印象を強く。
     そういう話だよ、というイメージをぎゅっと閉じ込めるような箇所にしていきたいですね。
     こういうイメージだけど、どうやったら自分の中のそれとぴったりはまるような表現になるだろうと考えながら、
     せっせせっせと言葉を練る時間って大好きです。 

    >僕ぁ当然住んだことはないですが、何となく「女子寮」と言う単語が、
    >頭から離れませんw
     
     まぁ僕も当然住んだことがないのですが、いいですよね、女の子だけが夜な夜なキャッキャウフフしてる環境って。
     こう、きっと匂いがいいんですよ。大浴場にあるシャンプーと、女の子特有の甘い髪の匂いがですね。
     こう、部屋の中で漂っていて、まるで花園にいるかのような幻想をですね、抱いていたりなどはしておりません。


    ≫ どんがら様

    >「私が月を愛で、響が動物を愛でるのと同じ理由ですよ」のセリフがツボったです。
    >PSP版やってなくて、貴音を全然知らない私が想像する、彼女のいいそうなセリフに合致したんだと思います。
    >単純に聞くと意味がわからないが、分かる人にはわかり、心に残る言葉。そゆの、貴音いいそう。

     僕はワンダリングスターは伊織さんと貴音さんとの物語しかしっかりと把握しているものはないのですが、
     貴音さんって、なんとなくそういう感じがありますよね。ミステリアスというか、詩的というか、そういうイメージがあります。
     分かる人にだけ分かったらいいだなんて、そんな寂しいこというなよ、と言ってやりたいですけれど、
     きっと響さんをはじめとする765プロのアイドル達がいますので、きっとそんな感じで彼女らしく過ごしていたらなぁと思います。

    >正直、全般暗いイメージなので、鬱々と読んでたのですが、上の一言でなんか浄化されました。
    >例えるなら、雨上がりの午後三時な読後感です!(意味不

     すみませんww 基本的に暗めというか、ねっとりぐちゃーっとした文章ばかりを書くので、今回もそれに違わず薄暗い感じでしたw
     ですです!!それが表現したいものの本質でした!!どしゃぶりの雨のあとで、すっと優しく陽光が差し込むみたいな、そんな雰囲気。
     そんな雰囲気が少しでもお伝えできたのでしたら、本当に書いてよかったなぁとしみじみ感謝しております。


     お読み頂きありがとうございました!!

  6. 弱気 | URL | QCXX7XDs

    読ませていただきましたー

    今更読ませていただきました。
    小六さんは自分と似た感性を持っていらっしゃると勝手に思っています。

    美希が涙を流すシーンでの「あ、ダメだ」の一文が個人的にグッときました。
    本当は泣きたくなんかないのに勝手に涙が流れだして、っていう感じでしょうか。
    そんな感じが伝わってきました。

    あとはテンプレに(いい意味で)そぐわない自然なタッチの会話も地味なお気に入りです。

  7. 小六 | URL | -

    コメントありがとうございます!

    コメントありがとうございます!! 小六です。
    こちらこそありがとうございます!!
    読みたいときが一番の読み時だと思いますので、コメントはいつでも大歓迎です!!

    ≫弱気P様

    >今更読ませていただきました。
    >小六さんは自分と似た感性を持っていらっしゃると勝手に思っています。

     あばばば。恐縮です。
     基本的に少し暗めというかウジウジした文章が多いのですが、書きたいものを書くというスタンスは維持していきたいですね。
     あまり小説の類を読まずに音楽だけで言葉を覚えてきた人間ので、感性というにはかなりヘンテコな嗜好の人間です。
     そんなニッチな妄想の産物が多いのですが、お気に召しましたら幸いです。


    >美希が涙を流すシーンでの「あ、ダメだ」の一文が個人的にグッときました。
    >本当は泣きたくなんかないのに勝手に涙が流れだして、っていう感じでしょうか。
    >そんな感じが伝わってきました。

     一枚絵のSSを書く時は、基本的にドラマ性といいますか、強い感情の変化を書いてきた傾向が多いのですが、
     今回は初心に戻って、自然な感情の動きみたいなものを丁寧に書いていこうと思って書いてみました。
     別に何も進展することもないし、何が変わったわけでもないお話。ええ、需要を無視した俺得です \(^o^)/
     「あ、ダメだ」の部分はかなり書きたかった部分なので、そこを評して頂けるのは本当にうれしくて土下座してしまいそうですw
     コップに注いだ水が溢れて零れ出す、みたいな。そんな感情の発露を表現したいと思った箇所でした。


    >あとはテンプレに(いい意味で)そぐわない自然なタッチの会話も地味なお気に入りです。

     僕の文章中のアイドルの子達は、かなり公式を無視した動きをしているような気はしますw
     「なの」と連発しないずる賢い美希さんであったり、皮肉屋で少しケンカ腰の響さんであったり。
     貴音さんは、どうなんでしょうか。あまり情報から性格をつかみきれないので、難しいところではあるのですが、
     その子達「らしい」会話っていうのは、意外と難しいですねw ですので、そう言って頂けて内心ほっとしております。
     僕のSSの目標とされている方に、ひゃくまるさんという方がいらっしゃるのですが、
     その方のSSのように、自然で心に響く会話というものを書いていきたいと思うばかりです。



    お読み頂きありがとうございました!!

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